やなぎばしこう
柳橋考

冒頭文

角力の頃になると両国界隈がトピックになるやうである。両国界隈の風致景物の中でも柳橋などは特に角力の頃でなくとも話題になつたものだつた。今では反対に角力の国技館は周知されてゐても、柳橋なんぞの存在は年中殆ど忘れられてゐることの方が多いかも知れない。 柳橋は今も昔の通り神田川筋の「……東の大川口にかゝるを柳橋と号く。柳原堤の末にある故に名とすとぞ」、かう「江戸名所図会」に説明してある、その儘

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 東京の風俗
  • 冨山房百科文庫、冨山房
  • 1978(昭和53)年3月29日