きゅうしのいえ
旧師の家

冒頭文

私が故郷の街から筑波山を見て過ごした月日は随分と永いことだった。 その麓には筑波根詩人といわれている横瀬夜雨氏がいた。故長塚節氏がいた。 そこから五六里の距離にある故郷枕香(まくらが)の里(古名)の青年間にも文学熱が盛んだった。私もいつかそのお仲間に入って詩や歌を作るようになった。そしてその頃河井醉茗氏の主宰していた女子文壇に投書していた。それを機会に横瀬氏から幼稚な汚い原稿を

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 空にむかひて 若杉鳥子随筆集
  • 武蔵野書房
  • 2001(平成13)年1月21日