「ほ」・「うら」から「ほがい」へ |
「ほ」・「うら」から「ほがひ」へ |
冒頭文
ほぐ・ほがふなど言ふ語は、我々の国の文献時代には、既に固定して居たものであつた。だから、当時の用例を集めて、其等に通じた意味を引き出して見たところで、其は固定し変化しきつた不完全な表現を持つたものばかりである。其等の用例に見えた若干づゝの違ひが、段々原義に糶(せ)りつめて行くやうである。 「志ゞま」を守る神の意向は、唯「ほ」によつて表される。その上一旦、「志ゞま」の破れた世になつても、「ほ」を以
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 折口信夫全集 4
- 中央公論社
- 1995(平成7)年5月10日