「とこよ」と「まれびと」と |
| 「とこよ」と「まれびと」と |
冒頭文
稀に来る人と言ふ意義から、珍客をまれびとと言ひ、其屈折がまらひと・まらうどとなると言ふ風に考へて居るのが、従来の語原説である。近世風に見れば、適切なものと言はれる。併し古代人の持つて居た用語例は、此語原の含蓄を拡げなくては、釈かれない。とこよの国から来ると言ふ鳥を、なぜ雁のまれびとと称へたか。人に比喩したものと簡単に説明してすむ事ではない。常世(トコヨ)の国から来るものをまれびとと呼んだ民間伝承の
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 折口信夫全集 4
- 中央公論社
- 1995(平成7)年5月10日