あかちゃん
赤ちやん

冒頭文

七月十四日、私は丁度西生田(にしいくた)の勤労奉仕でクタ〳〵だつたが、とにかくお母様をお見舞することとした。 病院へ行つて靴を預けようとしたら、意地悪な下足のお婆さんに、 「そんな汚い靴! そこへ置いときな!」と叱られた。四階へ行つて暫らく間ごつき、ヤツと見つけて戸を開けたら、手前の小さな寢台が、モソツと少し動いた。 「おや?」と第六感にピンと来たので戸もしめずにのぞきこんだ。中

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • みの 美しいものになら
  • 四季社
  • 1954(昭和29)年3月30日