にんぎょうしばいにかんするノート
人形芝居に関するノオト

冒頭文

「詩は僕の鏡である。」 ヷレリー 巴里シャン・ゼリゼェの林のなかに二つの小屋があって、今でも日曜祭日毎に昔ながらのギニョール、手套式の人形芝居が学校や家庭から解放された子供達を喜ばせて居る。その小さい粗末な舞台で演じられる人形の所作を見て少年等は笑い興じ、手を拍って、現実の世界を忘れて居る。それ等の活きいきした声を聞けば何人も遠く、幼い日の生活を思い出さずにはいられないだろう。私は室内に

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻81 人形
  • 作品社
  • 1997(平成9)年11月25日