キリストのヨルカにめされたしょうねん
キリストのヨルカに召された少年

冒頭文

それは、ロシアのある大きな町であったことだ。その晩(ばん)は、クリスマスの前夜(ぜんや)で、とりわけ、寒(さむ)さのきびしい晩だった。ある地下室(ちかしつ)に、ひとりの少年がいる。少年といっても、まだ六つになったかならないかの、とても小さな子なのだ。何か、寝巻(ねま)きのようなものを着(き)て、ぶるぶるふるえている。 その地下室は、じめじめしてつめたい。宿(やど)なしや、貧乏人(びんぼう

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 世界少年少女文学全集 19 ロシア編2
  • 東京創元社
  • 1954(昭和29)年9月25日