ばくまついしんかいこだん 78 やなかじだいのでしのこと
幕末維新懐古談 78 谷中時代の弟子のこと

冒頭文

さて、谷中(やなか)(茶屋町)時代になって俄(にわか)に弟子が殖(ふ)えました。 これは私がもはや浪人しておらんからで、東京美術学校へ奉職して、どうやら米櫃(こめびつ)には心配がなくなったからであります。そこで私はこの際奮発して出来得る限り弟子の養成に取り掛かろうと思いました。それに私の名が、ずっと社会的に現われて参って時々新聞などに私の作品の評判なども紹介される処から、地方にも名が謳(

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 幕末維新懐古談
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1995(平成7)年1月17日