ばくまついしんかいこだん 72 そうりょうのむすめをなくしたころのはなし
幕末維新懐古談 72 総領の娘を亡くした頃のはなし

冒頭文

学校奉職時代の前に少し遡(さかのぼ)り、話し残したことを補充して置きたいと思います。 学校へ入りましたのは仲御徒町(なかおかちまち)一丁目に住まっていた時のことで、毎日通勤するようになってから、住居(すまい)はなるべく学校へ近い方が便利だと思いました。それにこの御徒町附近一帯は軒並み続きで、雑沓(ざっとう)するので、年寄りや子供には適した処でない。衛生の方からいっても低地で湿気が多く水が

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 幕末維新懐古談
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1995(平成7)年1月17日