きょくばだんの「トッテンカン」 |
曲馬団の「トッテンカン」 |
冒頭文
一 いちばん先に、赤いトルコ帽(ぼう)をかむった一寸法師(いっすんぼうし)がよちよち歩いて来ます。その後から、目のところだけ切り抜(ぬ)いた大きな袋(ふくろ)をかむった大象(おおぞう)が、太い脚(あし)をゆったりゆったり運んで来ます。象の背中(せなか)には、桃色(ももいろ)の洋服をきたかわいい少女が三人、人形のようにちょこんと並(なら)んでのっかっています。その後からは楽隊(がくたい)の
文字遣い
新字新仮名
初出
「赤い鳥」赤い鳥社、1928(昭和3)年9~11月
底本
- あたまでっかち――下村千秋童話選集――
- 茨城県稲敷郡阿見町教育委員会
- 1997(平成9)年1月31日