おとぎぞうしのいちこうさつ
お伽草子の一考察

冒頭文

室町時代の末に出来たと思はれる職人歌合せの中、勧進聖訓職人歌合せといふのがあつて「絵解き」の姿が画かれてゐる。琵琶を片手に箱を担ひ、地獄極楽の絵を懸けて、それを地搗きの棒の様なもので説明してゐる姿である。三十二番歌合せの第一番に出て来るのも此で、片手では琵琶を弾じ、片手では雉の羽の著いた棒で説明してゐる。「絵をかたり琵琶を弾きて」と註したのを見ても、絵の説明を節付けでした事が訣る。 室町時代の文

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 折口信夫全集 1
  • 中央公論社
  • 1995(平成7)年2月10日