レ・ミゼラブル 01 じょ
レ・ミゼラブル 01 序

冒頭文

一七八九年七月バスティーユ牢獄の破壊にその端緒を開いたフランス大革命は、有史以来人類のなした最も大きな歩みの一つであった。その叫喊(きょうかん)は生まれいずる者の産声(うぶごえ)であり、その恐怖は新しき太陽に対する眩惑(げんわく)であり、その血潮は新たに生まれいでた赤児の産湯(うぶゆ)であった。そしてその赤児を育つるに偉大なる保母がなければならなかった。一挙にして共和制をくつがえして帝国を建て、民

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • レ・ミゼラブル(一)
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1987(昭和62)年4月16日