酒井欽蔵 (四十八)妻 いく (四十五)娘 加代 (二十四)息子 鉄蔵 (十八)娘 美代 (十六)店員 庄市 (三十) 其他 解説 東京山の手の裏通りに、さゝやかな店を構へてゐる時計商、酒井欽蔵(さかゐきんざう)の一家、物語の中心はこの一家であります。帝都は既に敵機襲来に備へて、警戒管制が敷かれてゐるのです。蒸し暑い真夏の夜のことです。 店先に並んだ大小幾十の時計が一斉に