ばくまついしんかいこだん 63 さたけのはらへだいぶつをこしらえたはなし
幕末維新懐古談 63 佐竹の原へ大仏を拵えたはなし

冒頭文

私の友達に高橋定次郎氏という人がありました。この人は前にも話しました通り高橋鳳雲の息子さんで、その頃は鉄筆(てっぴつ)で筒(つつ)を刻(ほ)って職業としていました。上野広小路の山崎(油屋)の横を湯島(ゆしま)の男坂(おとこざか)の方へ曲って中ほど(今は黒門町(くろもんちょう)か)に住んでいました。この人が常に私の宅へ遊びに来ている。それから、もう一人田中増次郎という蒔絵師がありました。これは男坂寄

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 幕末維新懐古談
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1995(平成7)年1月17日