しょくぶつちしき
植物知識

冒頭文

まえがき 花は、率直(そっちょく)にいえば生殖器(せいしょっき)である。有名な蘭学者(らんがくしゃ)の宇田川榕庵(うだがわようあん)先生は、彼の著(ちょ)『植学啓源(けいげん)』に、「花は動物の陰処(いんしょ)の如(ごと)し、生産蕃息(はんそく)の資(とり)て始まる所なり」と書いておられる。すなわち花は誠(まこと)に美麗(びれい)で、且(か)つ趣味に富(と)んだ生殖器であって、動物の醜(

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 植物知識
  • 講談社
  • 1981(昭和56)年2月10日