私は、この三月七日に、故郷の村へ移り住んだ。田舎へ移り住んだからといって、余分に米が買えるわけではなし、やたらに野菜が到来するわけではない。 近い親戚の人々や、家内の者と相談し、麦は今年の秋から、稲は来年の夏から、蒔いたり植えたりすることにして、まず手はじめに屋敷の一隅と屋敷に続く畑へ野菜を作ることにした。つまり、帰農のまねごとというのであろう。 しかしながら、野菜といっても愚かにならぬ。