もずせいばつ
鵙征伐

冒頭文

お父さんの蛙が田圃へ虫とりに行ったまま帰って来ませんので、お神さんの蛙と子供の蛙が心配をして探しに行きましたら、かわいそうにお父さん蛙は鵙(もず)に捕えられて茅(かや)の刈り株に突き刺されて日干になって死んでいました。 これは鵙が冬食べ物がなくなった時食べようと思って仕舞って置いたのです。 母蛙と子蛙は抱き合って泣きました。泣く泣くお父さんのカラカラの死骸を荷(にな)ってつぶれ

文字遣い

新字新仮名

初出

「九州日報」1925(大正14)年10月7日

底本

  • 夢野久作全集7
  • 三一書房
  • 1970(昭和45)年1月31日