ばじょうみっかのき エルサレムよりナザレへ
馬上三日の記 エルサレムよりナザレへ

冒頭文

車上 六月四日、エルサレムを立ち、サマリヤを経てガリラヤに赴かんとす。十字架よりナザレの大工場(だいくば)へ、即ち四福音(しふくいん)を逆に読むなり。 エル・ビレエにてエルサレムに最後の告別をなし、馬車はいよ〳〵北へ走る。車中には案内者一名載せたり。名はフィリップ・ジヤルルック三十八九、シリヤ人にしてクリスチアンなり。此馬車道は、八年以前独逸(どいつ)皇帝が土耳其(とるこ)領内遊歴

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻21 巡礼
  • 作品社
  • 1992(平成4)年11月25日