かえるのゴムぐつ
蛙のゴム靴

冒頭文

松(まつ)の木や楢(なら)の木の林の下を、深い堰(せき)が流れて居(お)りました。岸には茨(いばら)やつゆ草やたでが一杯(いっぱい)にしげり、そのつゆくさの十本ばかり集った下のあたりに、カン蛙(がえる)のうちがありました。 それから、林の中の楢の木の下にブン蛙のうちがありました。 林の向うのすすきのかげには、ベン蛙のうちがありました。 三疋(びき)は年も同じなら大きさ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 新編風の又三郎
  • 新潮文庫、新潮社
  • 1989(平成元)年2月25日