オツベルとぞう
オツベルと象

冒頭文

……ある牛飼(うしか)いがものがたる 第一日曜 オツベルときたら大したもんだ。稲扱(いねこき)器械の六台も据(す)えつけて、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。 十六人の百姓(ひゃくしょう)どもが、顔をまるっきりまっ赤にして足で踏(ふ)んで器械をまわし、小山のように積まれた稲を片っぱしから扱(こ)いて行く。藁(わら)はどんどんうしろの方へ投げられて、また新らしい山に

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 新編 銀河鉄道の夜
  • 新潮文庫、新潮社
  • 1989(平成元)年6月15日