れきしてつがく
歴史哲学

冒頭文

序 今私の手から離れたばかりのこの書の内容そのものに就いて、私はここに特に語るべきことをもたない。云はうと欲することはこの書のうちの何處かで何かの形に於て既に述べておいた筈である。他日この書の内容そのものが私にとつて「歴史的なもの」となつたとき、私自身これに就いて更めて語ることもあらう。もと叢書の中の一册として定められてゐたために、紙幅の關係からしても論ずべくしてそこに論ぜられ得なかつた問題は多

文字遣い

旧字旧仮名

初出

第一章 歴史の概念「哲學年誌」岩波書店、1931(昭和6)年12月<br>第二章 存在の歴史性「思想 第一一五号」岩波書店、1931(昭和6)年12月<br>第三章 歴史的發展〜第六章 歴史的認識「歴史哲學」續哲學叢書、岩波書店、1932(昭和7)年4月

底本

  • 三木清全集 第六巻
  • 岩波書店
  • 1967(昭和42)年3月17日