らいのぼるをろんず
頼襄を論ず

冒頭文

文章即ち事業なり。文士筆を揮(ふる)ふ猶英雄剣を揮ふが如し。共に空を撃つが為めに非ず為(な)す所あるが為也。万の弾丸、千の剣芒、若(も)し世を益せずんば空の空なるのみ。華麗の辞、美妙の文、幾百巻を遺して天地間に止るも、人生に相(あひ)渉(わた)らずんば是も亦空の空なるのみ。文章は事業なるが故に崇むべし、吾人が頼襄(らいのぼる)を論ずる即ち渠(かれ)の事業を論ずる也。 頼春水大阪江戸港に在

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 現代日本文學大系 6 北村透谷・山路愛山集
  • 筑摩書房
  • 1969(昭和44)年6月5日