れんあいとどうとく
恋愛と道徳

冒頭文

恋愛のために個人の幸福と社会の安寧とが屡々(しばしば)衝突する事がある。此の時に現在の義務と云ふ観念が社会に対する個人の絶対無条件の犠牲を要求する。私共はこういふことを屡々耳にする——凡(およ)そ国家として欠くべからざるものは健全なる父母であり、而(しか)して彼等の確固たる永久の結合はその子孫の教育を安全ならしむるものである。さうして、此要求が個人の幸福に対して干渉する場合には、個人は何時でも犠牲

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 定本 伊藤野枝全集 第四巻 翻訳
  • 學藝書林
  • 2000(平成12)年12月15日