てがみ
手紙

冒頭文

知里高吉・浪子宛(幌別郡登別村) 大正五年十月頃(旭川区五線南二号発信) 拝啓 しばらく御無沙汰いたしました。お父上の御病気は大分よくなったときいて私等ははじめて安心いたしました。秋も早やたけなはとなりまして四方の山は錦を着飾ってだん〴〵涼しうなりましたから、きっと病気もよくなるでせうと私も昼夜祈って居ります。母上様も今年は御健康の由、いかもいゝあんばいに沢山とれておあしもたくさんとれゝばいゝ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 銀のしずく 知里幸恵遺稿
  • 草風館
  • 1996(平成8)年10月1日