ほうおうかんしょう 07 そのなな ――ほうおうしわさんじっしょう――
放翁鑑賞 07 その七 ――放翁詩話三十章――

冒頭文

渭南文集五十巻、老学庵筆記十巻、詩に関する 説話の散見するものを、拾ひ集めて此篇を成す。      放翁詩話       (一) 呉幾先嘗て言ふ、参寥の詩に五月臨(メバ)(二)平山下路(一)、藕花無数満(ツ)(二)汀洲(ニ)(一)と云へるも、五月は荷花の盛時に非ず、無数満汀洲と云ふは当らず、と。廉宣仲云ふ、此は但(た)だ句の美を取る、もし六月臨平山下路と云はば、則ち佳ならず

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 河上肇全集 20
  • 岩波書店
  • 1982(昭和57)年2月24日