ばくまついしんかいこだん 33 さざえどうひゃくかんのんのなりゆき
幕末維新懐古談 33 蠑螺堂百観音の成り行き

冒頭文

蠑螺堂(さざえどう)は壊(こわ)し屋が買いましたが、百観音は下金屋(したがねや)が買いました。下金屋というのは道具屋ではない。古金(ふるがね)買いです。古金買いの中でも、鍋(なべ)、釜(かま)、薬缶(やかん)などの古金を買うものと、金銀、地金(じがね)を買うものとある。後(あと)の方のがいわば高等下金屋である。これに百観音は買われました。……というのは、観音の彫刻にはいずれも精巧な塗り彩色がしてあ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 幕末維新懐古談
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1995(平成7)年1月17日