つづれうばたま
つづれ烏羽玉

冒頭文

花吹雪(はなふぶき)   どこかで見たような顔だね 花を咲かすのが雨なら散らすのも雨。 隅田川(すみだがわ)木母寺(もくぼじ)梅若塚(うめわかづか)の大念仏は十五日で、この日はきまって雨が降る。いわゆる梅若の涙雨だが、それが三日も続いた末、忘れたようにからりとあがった今日の十八日は、浅草三社権現(ごんげん)のお祭、明日が蓑市(みのいち)、水茶屋の書き入れどきである。 阪

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
  • 立風書房
  • 1970(昭和45)年7月10日