第一曲 われ正路を失ひ、人生の覊旅半にあたりてとある暗き林のなかにありき 一—三 あゝ荒れあらびわけ入りがたきこの林のさま語ることいかに難いかな、恐れを追思にあらたにし 四—六 いたみをあたふること死に劣らじ、されどわがかしこに享けし幸(さいはひ)をあげつらはんため、わがかしこにみし凡ての事を語らん 七—九 われ何によりてかしこに入りしや、善く説きがたし、眞(まこと)の路を棄てし時、睡りは