あごじゅうろうとりものちょう 24 いもり
顎十郎捕物帳 24 蠑螈

冒頭文

朝風呂(あさぶろ) 阿古十郎ことアコ長。もとは北町奉行所に属して江戸一の捕物の名人。ひょんなこと役所をしくじって、今はしがない駕籠舁渡世。 昨夜、おそい客を柳橋まで送りとどけたのは九ツ半。神田まではるばる帰る気がなくなって深川万年町(まんねんちょう)の松平陸奥守(むつのかみ)の中間部屋へころがりこみ、その翌朝。 朝からとの曇って、間もなくザッと来そうな空模様。怠け者のふた

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 久生十蘭全集 Ⅳ
  • 三一書房
  • 1970(昭和45)年3月31日