あごじゅうろうとりものちょう 23 ねこめのおとこ |
| 顎十郎捕物帳 23 猫眼の男 |
冒頭文
府中(ふちゅう)「……すみませんねえ。これじゃ冥利につきるようで身体がちぢみます」「やかましい、黙って乗っておれというのに」 駕籠に乗っているのは、ついこのあいだまで顎十郎の下まわりだった神田鍋町の御用聞、ひょろりの松五郎。 かついでいるほうは、もとは江戸一の捕物の名人で、今はただの駕籠屋。仙波阿古十郎あらためアコ長。相棒は九州の浪人くずれで雷土々呂進(いかずちとどろしん)こと、とど助。
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 久生十蘭全集 Ⅳ
- 三一書房
- 1970(昭和45)年3月31日