あごじゅうろうとりものちょう 22 こはだのすし
顎十郎捕物帳 22 小鰭の鮨

冒頭文

はやり物 谷中(やなか)、藪下の菊人形。 文化の末ごろからの流行(はやり)で、坂の両がわから根津神社のあたりまで、四丁ほどのあいだに目白おしに小屋をかけ、枝を撓(た)め花を組みあわせ、熊谷(くまがい)や敦盛(あつもり)、立花屋の弁天小僧、高島屋の男之助(おとこのすけ)。虎に清正、仁田(にたん)に猪。鶴に亀、牡丹に唐獅子。竜宮の乙姫さま。それから、評判の狂言を三段返し五段返しで見せる

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 久生十蘭全集 Ⅳ
  • 三一書房
  • 1970(昭和45)年3月31日