あごじゅうろうとりものちょう 21 かごやのきゃく
顎十郎捕物帳 21 かごやの客

冒頭文

お姫様 「なんだ、なんだ、てめえら。……客か、物貰いか、無銭飲(ただのみ)か。ただしは、景気をつけに来たのか。店構えがあまり豪勢なんで、びっくりしたような面をしていやがる。……やいやい、入るなら入れ、そんなところに突っ立ってると風通しが悪いや」 繩暖簾(のれん)をくぐったところをズブ六になった中間体が無暗にポンポンいうのを、亭主がおさえておいて、取ってつけたような揉手(もみで)。 「

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 久生十蘭全集 Ⅳ
  • 三一書房
  • 1970(昭和45)年3月31日