むぎつき
麦搗

冒頭文

傳(つた)へ聞(き)く、唐土(もろこし)長安(ちやうあん)の都(みやこ)に、蒋生(しやうせい)と云(い)ふは、其(そ)の土地官員(とちくわんゐん)の好(い)い處(ところ)。何某(なにがし)の男(だん)で、ぐつと色身(いろみ)に澄(すま)した男(をとこ)。今時(いまどき)本朝(ほんてう)には斯樣(こんな)のもあるまいが、淺葱(あさぎ)の襟(えり)に緋縮緬(ひぢりめん)。拙(せつ)が、と拔衣紋(ぬきえ

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 鏡花全集 巻二十七
  • 岩波書店
  • 1942(昭和17)年10月20日