ばくまついしんかいこだん 12 なだかかったみせなどのいんしょう |
幕末維新懐古談 12 名高かった店などの印象 |
冒頭文
雷門に接近した並木には、門に向って左側に「山屋」という有名な酒屋があった(麦酒(むぎさけ)、保命酒(ほめいしゅ)のような諸国の銘酒なども売っていた)。その隣りが遠山という薬種屋(やくしゅや)、その手前(南方へ)に二八そば(二八、十六文で普通のそば屋)ですが、名代の十一屋(じゅういちや)というのがある。それから駒形に接近した境界(さかい)にこれも有名だった伊阪(いざか)という金物屋(かなものや)があ
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 幕末維新懐古談
- 岩波文庫、岩波書店
- 1995(平成7)年1月17日