ばくまついしんかいこだん 11 たいかいぜんのかみなりもんふきん
幕末維新懐古談 11 大火以前の雷門附近

冒頭文

私の十四歳の暮、すなわち慶応元年丑年の十二月十四日の夜の四ツ時(午後十時)浅草三軒町から出火して浅草一円を烏有(うゆう)に帰してしまいました。浅草始まっての大火で雷門(かみなりもん)もこの時に焼けてしまったのです。此所(ここ)で話が前置きをして置いた浅草大火の件(くだり)となるのですが、その前になお少し火事以前の雷門を中心としたその周囲(まわり)の町並み、あるいは古舗(しにせ)、またはその頃の名物

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 幕末維新懐古談
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1995(平成7)年1月17日