あきのつくばさん
秋の筑波山

冒頭文

一 関城の趾 東京の人士、若(も)し土曜日より泊りがけにて山に上らむとならば、余は先づ筑波登山を提出せむとする也。 上野より水戸線に由りて、土浦まで汽車にて二時間半、土浦より北条まで四里、馬車にて二時間、北条より筑波町まで一里、徒歩して一時間、都合六時間以内の行程、これ東京よりの順路なるが、上野発が午後二時二十分なれば、途中にて日が暮るべし。山に上らうといふ者は、それくらゐの事は辛捧(しん

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 心にふるさとがある1 想い遥かな山々
  • 作品社
  • 1998年4月25日