ゆなのたましい
湯女の魂

冒頭文

一 誠に差出がましく恐入りますが、しばらく御清聴を煩わしまする。 八宗の中にも真言宗には、秘密の法だの、九字(くじ)を切るだのと申しまして、不思議なことをするのでありますが、もっともこの宗門の出家方は、始めから寒垢離(かんごり)、断食など種々(さまざま)な方法で法を修(しゅ)するのでございまして、向うに目指す品物を置いて、これに向って呪文(じゅもん)を唱え、印を結んで、錬磨の功を積

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 泉鏡花集成2
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年4月24日