ぎょうこつき 03 (に)
行乞記 03 (二)

冒頭文

死をまへの木の葉そよぐなり 陽を吸ふ 死ぬる夜の雪ふりつもる 生死のなかの雪ふりしきる 十二月廿二日 晴、汽車で五里、味取、星子宅。 私はまた旅に出た。—— 『私はまた草鞋を穿かなければならなくなりました、旅から旅へ旅しつゞける外ない私でありました』と親しい人々に書いた。 山鹿まで切符を買うたが、途中、味取に下車してHさんGさんを訪ねる、いつもかはらぬ人々のなさけが身にしみた

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 山頭火全集 第三巻
  • 春陽堂書店
  • 1986(昭和61)年5月25日