ははをたずねてさんぜんり
母を尋ねて三千里

冒頭文

一 もう何年か前、ジェノアの少年で十三になる男の子が、ジェノアからアメリカまでただ一人で母をたずねて行きました。 母親は二年前にアルゼンチンの首府ブエーノスアイレスへ行ったのですが、それは一家がいろいろな不幸にあって、すっかり貧乏になり、たくさんなお金を払わねばならなかったので母は今一度お金持の家に奉公してお金をもうけ一家が暮せるようにしたいがためでありました。 このあわ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 家なき子
  • 九段書房
  • 1927(昭和2)年10月15日