やくにんのあたま
役人の頭

冒頭文

[#ここから9字下げ、30字詰め、ページ左右中央] 「法治主義」の研究は、現代の国家および法律を研究せんとする者にとって、きわめて大切である。私がそのことをいろいろと考えていた際、たまたま東京日日新聞社から何か書けという依頼を受けて、ふと筆をとったのがそもそも本稿の出来上った由来であって、内容は主として法治国と官僚主義との関係を取り扱ったものである。書いた時期は大正一一年の六月下旬である。

文字遣い

新字新仮名

初出

「東京日日新聞」

底本

  • 役人学三則
  • 岩波現代文庫、岩波書店
  • 2000(平成12)年2月16日