こじきのこ |
| 乞食の子 |
冒頭文
一 トゥロットの別荘のうしろは、きれいな小さな砂浜になつてゐました。今トゥロットは、そこへ下りてあすんでゐます。そこへは村の人なぞはめつたに来ません。ですから、海のきはへさへ出なければ、一人でそこであすんでもいゝと、おゆるしが出てゐるのでした。 でも、お庭には、ちやんと女中のジャンヌがこしをかけて、見ないやうなふりをして、ちよいちよい、こつちをみてゐます。 トゥロットは、シャベルで大きな穴
文字遣い
新字旧仮名
初出
「赤い鳥」1929(昭和4)年2月
底本
- 日本児童文学大系 第一〇巻
- ほるぷ出版
- 1978(昭和53)年11月30日