きつねにばかされたはなし
狐に化された話

冒頭文

枕(まくら)もとの障子に笹(ささ)の葉のかげがうつりました。 「太郎(たらう)や、お月さまが出ましたよ。」 とおばあさんが云(い)ひました。太郎さんは顔をあげて、おもしろく模様形をした笹(ささ)の葉のかげを、しばらく見てゐましたが、 「障子をあけて見ようかね、おばあさん。」 「いゝえ、外は寒いからこのまゝがいゝよ。」 秋の夜は早く更けてこほろぎの声がほそ〴〵とひゞいてゐます。太郎

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本児童文学大系 第九巻
  • ほるぷ出版
  • 1977(昭和52)年11月20日