だいぼさつとうげ 41 やしばやしのまき
大菩薩峠 41 椰子林の巻

冒頭文

一 今日の小春日和、山科の光仙林から、逆(ぎゃく)三位一体(さんみいったい)が宇治醍醐(だいご)の方に向って、わたましがありました。逆三位一体とは何ぞ。 信仰と、正義と、懐疑とが、袖をつらねて行くことであります。本来は、まず懐疑があって、次に正義が見出され、最後に信仰に到達するというのが順序でありますけれども、ここではそれが逆になって、懐疑が本体になって、正義と信仰とが脇侍(わきじ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 大菩薩峠20
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年9月24日