だれか
誰か

冒頭文

僕等が原にゐる時は、誰かこつそりやつて来る。僕等がたのしくゐる時は、誰か森からやつて来る。誰だかちつともわからない、どんな姿かわからない。けれどきつとよ、やつて来る、僕等がたのしくゐる時は。桂のなかや草(くさ)の上、僕等と一しよに歌うたふ。僕等がたのしくゐる時は、きつと誰だかそばにゐる。僕等が穴をほる時は、その穴のなかもぐりこむ。僕等がおもちやで遊ぶ時、錫の兵士とならんでる。僕等が毎晩ねる時は、お

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本児童文学大系 第二八巻
  • ほるぷ出版
  • 1978(昭和53)年11月30日