あひるさん と とけい
あひるさん と 時計

冒頭文

何でもかでも他人(ひと)の真似(まね)をしたがるあひるさんがありました。まだ子供でしたから無理もありませんが、大きなあひるさんたちが時計を持つてゐるのを見て欲しくて堪(たま)りません。お父さんにお願ひしました。 「お父さん、時計を買つて下さい。」 お父さんは言ひました。「もつと大きくなつたらにしよう。」 あひるさんは、すぐおばあさんのところへ行きました。 「おばあさん、

文字遣い

新字旧仮名

初出

「子供之友」婦人之友社、1932(昭和7)年3月

底本

  • 日本児童文学大系 第二六巻
  • ほるぷ出版
  • 1978(昭和53)年11月30日