みみながさん と あひるさん
耳長さん と あひるさん

冒頭文

ある朝のことです。耳長さんが、一人でランニングのおけいこをしてをりますと、一匹のあひるさんが、そばへやつて来ました。とても、ずるい、小さな、真白(まつしろ)いあひるさんです。そして、耳長さんに言ひますのに 「僕(ぼく)、とても面白いあそびを知つてんだよ。」 そこで、耳長さんは、気が弱いのに、何でも知りたがるくせがあるので、早速その話にのつて、目を丸くして言ひました。 「何? 面白

文字遣い

新字旧仮名

初出

「子供之友」婦人之友社、1931(昭和6)年9月

底本

  • 日本児童文学大系 第二六巻
  • ほるぷ出版
  • 1978(昭和53)年11月30日