こぐまさん の かんがえちがい
小ぐまさん の かんがへちがひ

冒頭文

ある日小ぐまさんが路(みち)ばたであそんでゐますと、お猫(ねこ)さんが通りがゝりました。お猫さんは、ふところから 赤いものをとりだして 「小ぐまさん、これなんだか知つてる?」とききました。小ぐまさんは 一目みて、それがほゝづきだとわかりましたので、 「あら、いゝのね。ひとつでいいから下さいな。」といひました。 「まあ、ひとつ下さいですつて。とてもね、大事なのよ、あげられやしない。」とお猫さん

文字遣い

新字旧仮名

初出

「子供之友」婦人之友社、1928(昭和3)年7月

底本

  • 日本児童文学大系 第二六巻
  • ほるぷ出版
  • 1978(昭和53)年11月30日