いぬさんと、くもさんと、かえるさん
犬さんと、くもさんと、かへるさん

冒頭文

犬のおばあさんは一人で暮してゐましたが、一人で暮らすのは、大変淋しうございました。お仕事をしてゐても、夜ねてゐても、一人でゐるのはつらいことでした。それで、仲間をさがすことにして、新聞へ広告を出しました。広告文はかうでした。 私(わたし)ハ犬デスガ、年ヲトリマシタノデ、一人デクラスノハ、サミシウゴザイマス。ドナタカ、私ノ家(うち)ヘ一シヨニ住ンデ下サル方ハアリマセンカ。タヾシ、私ノウチニ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「子供之友」婦人之友社、1926(大正15)年10月

底本

  • 日本児童文学大系 第二六巻
  • ほるぷ出版
  • 1978(昭和53)年11月30日