きょうげんきご
狂言綺語

冒頭文

諸君子のひそみに倣つて爆彈のやうな詩を書いて見ようと思はぬでもない。も少し穩かなところで、民衆詩あたりでも惡くはなからうと思はぬでもない。さうは思ふが、さてどうにもならない。 格にはまつた詩も、格にはづれた詩も、いづれにしても、わたくしには今作れない。わたくしは言葉の探究に夢中になつてゐて、詩の作れぬわけをそれに託けてゐる。とは云へ、その探究は言葉を科學的に冷靜にぢりぢりと押へつけて行つ

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 明治文學全集 99 明治文學囘顧録集(二)
  • 筑摩書房
  • 1980(昭和55)年8月20日