よつやかいだん
四谷怪談

冒頭文

元禄(げんろく)年間のことであった。四谷左門殿町に御先手組(おさきてぐみ)の同心を勤めている田宮又左衛門(たみやまたざえもん)と云う者が住んでいた。その又左衛門は平生(ふだん)眼が悪くて勤めに不自由をするところから女(むすめ)のお岩(いわ)に婿養子をして隠居したいと思っていると、そのお岩は疱瘡(ほうそう)に罹(かか)って顔は皮が剥(む)けて渋紙を張ったようになり、右の眼に星が出来、髪も縮れて醜い女

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 怪奇・伝奇時代小説選集13 四谷怪談 他8編
  • 春陽文庫、春陽堂書店
  • 2000(平成12)年10月20日